「就労移行支援を受けたいけど、障害者手帳を持っていない」と悩んでいませんか。実は就労移行支援は、手帳を所持していなくても利用可能です。本記事では、手帳なしで就労移行支援を利用するための条件や注意点、就労移行支援を利用する際の流れをわかりやすく解説します。ぜひご一読ください。
手帳なしで就労移行支援を利用するための条件
手帳なしで就労移行支援を利用することは可能であり、そのためにはいくつかの条件を満たす必要があります。主治医による診断書・意見書
まず重要なのは、主治医による診断書または意見書があることです。障害者手帳を持っていない場合でも、医師が「就労にあたって支援が必要な状態である」と判断していれば、診断書や意見書をもとに支援利用の検討が進められます。就労移行支援を利用したい気持ちを主治医に伝え、相談しながら作成を依頼するのが一般的です。
就労が困難で支援が必要だと判断される
次に、就労に困難があり、支援が必要だと判断されることが求められます。判断の基準は手帳の有無ではなく、日常生活やコミュニケーション、集中力、体調面などに不安があり、支援を受けながら就職を目指す意欲があるかどうかです。一般就労を希望している方や、すでに働いているものの、一定期間の支援が必要な方も対象となります。本人の状態や希望を踏まえ、自治体の担当者や医師が総合的に判断します。
障害福祉サービス受給者証の取得
そして三つ目が、障害福祉サービス受給者証を取得していることです。就労移行支援は障害福祉サービスの一つであるため、利用には市区町村が発行する受給者証が必要となります。受給者証があれば、障害者手帳がなくても事業所の利用が可能です。申請はお住まいの自治体の障害福祉窓口で行います。
障害者手帳と障害福祉サービス受給者証の違いについて
障害者手帳と障害福祉サービス受給者証は、どちらも障害のある方を支援するための制度に関わる証明書ですが、目的や役割には明確な違いがあります。まず障害者手帳は、障害の状態を公的に証明するためのもので、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の3種類があります。障害の種類や程度に応じて交付され、税金の控除や医療費の助成、公共交通機関や公共施設の割引、障害者雇用枠への応募など、幅広い支援や制度を利用できる点が特徴です。一方、障害福祉サービス受給者証は、就労移行支援や就労継続支援、生活介護などの障害福祉サービスを利用する資格があることを証明する書類です。
市区町村が交付し、手帳の有無に関係なく、支援の必要性があると判断されれば取得できます。主な目的は、福祉サービスを受けるための利用資格を示すことにあります。
就労移行支援利用時の流れ
就労移行支援を利用するためには、事業所探しから手続き、利用開始までいくつかの段階を踏む必要があります。まずは自分に合った就労移行支援事業所を見つけることが大切です。探し方としては「就労移行支援+地域名」でインターネット検索を行い、訓練内容や事業所の雰囲気を確認する方法があります。また、主治医に相談すると、病状や特性に合った支援機関を紹介してもらえる場合もあります。さらに、市区町村の障害福祉窓口では、地域の事業所一覧や利用に関する制度、申請手続きについて案内を受けることが可能です。
利用を検討する際の最初のステップは、主治医や自治体に相談し、自分が就労移行支援の対象になるかを確認することです。利用したい事業所が見つかったら、相談や見学の申し込みを行い、実際に見学や体験利用を通して自分に合うかどうかを確かめます。
その後、利用先を決定し、市区町村で障害福祉サービス受給者証の申請を行います。あわせてサービス等利用計画を作成し、事業所と利用契約を結ぶことで、正式に通所が始まる流れです。費用については、世帯の所得状況によって自己負担額が異なりますが、生活保護を受けている方や市町村民税が非課税の低所得世帯の方は自己負担がありません。
課税世帯であっても、負担額には月額上限が定められているため、過度な負担になることはありません。実際には、無料で利用している方も多くいます。
利用期間は原則2年間で、この期間内にスキル習得や就職活動を進めていきます。途中で就職して退職した場合でも、合計2年以内であれば残りの期間を使って再度利用することが可能です。また、必要性が認められれば、自治体の判断により最長3年まで延長される場合もあります。